サハリン(樺太)残留韓国・朝鮮人問題

正論2000年5月号【編集者へ編集者から】
http://www.sankei.co.jp/pr/seiron/koukoku/2000/reader/05 -r1.html
☆編集者へ=つくば市の新井佐和子さん(元サハリン再会支援会代表・69歳)から。
四月号、豊中市の辻孝次さんへ。
一月二十五日のNHKニュースの報道についての御質問に対し、僣越ながら参考意見を述べさせていただきます。
私は、この報道は聞いておりませんが、これは、サハリンにいる韓国人の一部が、韓国に集団永住帰国するというニュースのなかでの解説とおもわれます。
ところで、ご質問の、(一)日本軍の朝鮮半島の占領、(二)ハバロフスクへの強制労働のため
の移住、
という首を傾げるような報道を、公共放送が疑問を持たずに行うようになってしまった

 背景には、つぎのようなことがあると考えております。
それは、一部の日本の知識人たちが、ある政治目的のために在サハリン韓国人の歴史を捏造してしまったことが原因です。その人たちは、「四万三千人のサハリン残留韓国・朝鮮人は戦争中日本国によって強制連行されて行った人々で、戦後日本人だけを引き揚げさせて朝鮮人は置き去りにしてきた」と主張し、その責任として日本政府から多額(数十億円)の補償金を拠出させています。今回、その補償金で韓国に建てた居住施設に、永住帰国するサハリン残留韓国人一世夫婦約千人が三月までに入居することになりました。

 しかし、日本時代の樺太(サハリン)にいた韓国人(いまの韓国を故郷とする人)は、前記一部の知識人が言っているような人たちではなく、大部分が、戦前戦中を通じて好景気の樺太へ、競って出稼ぎに行った労働者とその家族です。なかには戦争末期に徴用というかたちで強制労働に就かされた人もいますが、それは百人にも満たない数です。

 終戦時の総数は四万三千人でなく推定一万五、六千人ですが、ソ連軍に占領されてから彼らは日本人と区別され、帰国は一切許されませんでした。と同時に大陸部からロシア系の朝鮮人や、現北朝鮮からの労働者を移入させたので、サハリンの朝鮮族の人口は、二年後には四万三千人にふくれあがりました。それとは別に、ロシアの大陸部には五十万ほどの朝鮮族がいますが、その人々の大部分は一九三〇年代にスターリンによって沿海地方から中央アジア地方に強制移住、強制労働させられてきた人たちの子孫です。

 ところで、日本政府が全面的に援助しているサハリン韓国人帰国支援事業ですが、その対象となる人は、終戦時樺太にいた韓国人のみでなく、前記のように戦後移入してきてそのまま居ついた人や、サハリン以外の地にいた人でも一九四五年以前に生まれた人なら皆含まれているようです。永住帰国とは別に十年前からこれも日本政府が毎年一億円以上の予算をつけて行われている韓国への一時帰国(里帰り)事業には、明らかにロシア大陸に一九三〇年代に強制移住させられた人が含まれていたことを、私は数年前、韓国の新聞記事で確認しています。

 そこで、ご質問の(二)について考えられることは、現在、大陸に居住している朝鮮族のために置かれているとみられる「ハバロフスク離散家族会」というのがありますが、そこで扱った帰国者のなかに、ソ連による沿海地方から大陸への「強制移住者」が含まれていたことから、このような誤報がなされたのではないかということです。

 (一)についていえば、以上のようにサハリン在住韓国・朝鮮人の由来が意図的に歪められたり、また他でも韓国には謝罪と補償を繰り返していることから、朝鮮半島は条約によって日本と併合されたという基本的な認識がだんだん薄れてきているからなのでしょう。NHKに限らず、あらゆる報道機関で、この「サハリン韓国人問題」を正しく理解し報道しているところは、いまのところ産経新聞以外にありません。

 長い間彼らが帰れなかった理由は、冷戦時代の国際情勢によるもので、日本国にはなんら責任はありません。とはいえ、戦中戦前から樺太にいた韓国人でいま身寄りもなく、故郷に帰りたいという人がいるならば、人道的な見地から援助の手をさしのべるのにやぶさかではありませんが、実際は、その他の人たちにも無制限に日本の国費で援助しているというのが現実で、そのためいろいろな弊害が出ています。

 以上「サハリン韓国人問題」の間違った解釈は、困ったことに「広辞苑」などの辞典や教科書にも書かれて、既に定着しています。
詳しくは拙著「サハリンの韓国人はなぜ帰れなかったのか」(草思社)をご参照頂ければ幸いです。強調文

サハリンの韓国人はなぜ帰れなかったのか―帰還運動にかけたある夫婦の四十年
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794207980
内容(「BOOK」データベースより)
戦前、戦中、開拓民として、また戦時動員によってサハリン(樺太)に渡り、終戦後も同地にとどまらざるをえなかった韓国人を故郷に帰還させるべく、黙々と運動を続けた日韓夫妻がいた。
昭和十八年末、樺太人造石油の労働者募集に応じて渡樺した朴魯学と、戦後朴と結婚した堀江和子である。昭和三十三年、幸運にも日本人妻とその家族の引揚げに加わることができた朴は、その後半生を同胞の帰還運動に捧げ、和子は献身的にこれを支えた。だが、昭和五十年、サハリン残留韓国人帰還のための裁判がはじまると、この問題はにわかに政治的色彩を帯びて、日本の戦争責任、戦後補償問題へと発展してゆき、夫妻の活動は忘れ去られていった。サハリン残留韓国人はなぜ祖国に帰れなかったのか。その責任は本当に日本にあるのか。だれがこれを政治的に利用しようとしたのか。夫妻の足跡をたどり、ことの真相を明らかにした労作。

戦後補償http://ryutukenkyukai.hp.infoseek.co.jp/sengo_hosyo_1.html
≪サハリン残留者帰還請求訴訟(東京地裁)≫1975年(昭和50年)
日本領だったサハリン(樺太)が戦後ソ連領に組み入れられ、戦前働きに来ていた朝鮮人(ほとんどが現韓国にあたる地域の出身者)たちが取り残された。そこで、日本政府に対し、日本に「帰れる」ようにソ連と交渉することを求めた裁判です。
訴訟については、残留朝鮮人の支援活動をしていた新井佐和子氏が「サハリンの韓国人は何故帰れなかったのか」という著作でレポートしています。裁判の目的が、残留朝鮮人を韓国に帰国させることではなく、日本を糾弾することにあることに新井氏は途中で気付いて手を引きます。

 戦後に日本人は帰国できたのに、朝鮮人が帰国できなかったのは、サンフランシスコ講和条約で彼等が日本国籍を失ったことや米ソの協定によるもので日本にはどうしょうもなかった。また背景にはソ連が彼等を労働力として必要としていたことやソ連と北朝鮮との関係もありましたが、原告側、弁護団は「日本が強制連行してサハリンに連れていったのだから、日本が悪い。責任を取れ」の一点張りだったそうです。

 70年安保の活動家たちが訴訟の支援に加わっていたことも明らかにされています。この訴訟の中心人物が、90年代の「従軍慰安婦」訴訟の中心人物でもある高木健一弁護士でした。
訴訟で、原告側は樺太に朝鮮人が来たのは強制連行されたからだという主張を展開しますが、そのことに関する証言者が、なんと、あの吉田清治でした。
※吉田は「従軍慰安婦強制連行」問題で、「自分は済州島で慰安婦狩りをした」とありもしない捏造証言をした人物である。当時彼の嘘はまったく暴露されておりませんでしたから、ストレートに信じられた。サハリン訴訟のいかがわしさを象徴しています。そもそも吉田はサハリン問題とは何の関係もありません。証言者としての資格がないんです。仮に彼が実際に強制連行をしていたとしても、彼が強制連行した朝鮮の人がサハリンに居住したという証拠は何もありません。「日本が強制連行した」というイメージを与えるためだけに証言したのです。

 「サハリンの韓国人は何故帰れなかったのか」のあとがきに新井氏はこう書いています「平成四年の宮沢首相訪韓の前後に、従軍慰安婦問題が持ち上がったとき、私はこの問題の裏にサハリン問題と同一の仕掛け人がいることを知り、そのことで警告を発したことがあった。知らずに運動に踊らされる人たちに、自分と同じ轍を踏んでもらいたくないというほどの気持ちからだった。

 ところが、宮沢首相訪韓を機に慰安婦問題はマスコミの力を借りて燎原の火の如くいっきに燃え広がり、その結果は周知のとおりで、こんにち日本の近隣諸国への謝罪外交はほとんど習慣的になり、教科書では間違った歴史を教え、国家が自信と誇りを失った国民を育成するという事態に陥ってしまった。
(中略)
サハリン帰還運動の歴史を正しく捉えていれば、この国が、これほどまでに方向を誤ることはなかったかもしれない。この訴訟は、「戦後補償」運動の原点というべきものであると同時に、その歪んだ本質をも示していて注目すべきだと思います。結果的に、サハリン訴訟が、従軍慰安婦運動を準備した
スポンサーサイト

Comment

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://depot3.blog75.fc2.com/tb.php/43-907d4ed7

«  | HOME |  »

プロフィール

野生馬 太郎

Author:野生馬 太郎
欧米列強と必死に戦ってきた爺ちゃんたちの名誉のために!

アジアの歴史と各民族性の相違を理解するために!


最新記事


カテゴリ

戦争裁判 (13)
満州開拓団 (2)
戦後処理 (4)
朝鮮半島引揚げの惨事 (4)
終戦直後の混乱 (9)
北朝鮮への帰還運動 (2)
シベリア抑留 (4)
慰安婦 (16)
その他 (7)
未分類 (0)
サハリン(樺太)韓国・朝鮮人残留 (3)
終戦時の朝鮮半島 (1)
韓国軍 (4)
日本人捕虜虐殺 (1)
空襲被害 (6)
海外からの引揚 (9)
日本占領 (1)
ソ連軍の暴虐 (3)
慰霊 (1)
戦場の実相 (8)
在日 (5)
韓国の売春事情 (9)
アメリカ (2)
メディア論 (1)
高級幹部 (2)
負け犬の心理 (2)
中国の不条理 (2)
歴史認識 (10)
北朝鮮 (2)
台湾 (1)
北海道が危ない (5)
満洲 (15)
韓国・北朝鮮の国民性 (2)
国家 (1)
朝鮮人強制連行 (1)
国家の軸 (1)
共産党研究 (1)

月別アーカイブ


最新コメント


最新トラックバック


検索フォーム


RSSリンクの表示


リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


QRコード

QRコード