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紅い侵入 一帯一路の陰で ◎人民解放軍ジブチに拠点

紅い侵入 一帯一路の陰で
◎人民解放軍ジブチに拠点
「玄関口」の基地真意は

 国際海運の要衝、アフリカ東部ソマリア沖のアデン湾に面する小国ジブチ。港に向かうゲートから脇道に入ると間もなく、荒れ地の中に高さ 3mほどの壁と鉄条網が姿を現した。
「そろそろ戻ろう。これ以上は行かないほうがいい」。地元の労働者の姿が消えると、タクシー運転手が不安げに言った。
 灰色の壁に囲まれた広大な敷地のあちこちに監視塔が建つ。正門からは中国の国章が入った堅牢そうな建物が見える。一帯はひっそりと静まり返り、内部の雰囲気はうかがえない。
 昨年8月1日、ジブチ市街から西へ約10kmのこの場所で正式稼働した中国人民解放軍の基地だ。

 中国軍が外国に長期的な駐留拠点を設けたのは、1958年に北朝鮮から撤退して以来とされる。中国政府は基地建設の目的について、艦船などの停泊や物資供給のほか、国際軍事協力や緊急救助などを挙げる。
 中国軍系シンクタンクの研究員によれば「中国は2015年、8千人規模の平和維持部隊を発足させた。数年以内に3万人規模に拡大する構想がある。この基地はその拠点で、戦略的に大きな前進だ」という。
 アデン湾近海は日本関連商船も年間約2千隻航行。
日本にも航行の安全に関わる重要な航路だ。海賊対処活動を展開するため、日本もい11年からジブチ国際空港北西の敷地12鉛を借り上げ、自衛隊初の本格的な海一外拠点として運用している。
 中国も国際的な海賊対策に名を連ねる一員であり。
 現地の自衛隊幹部は「必要なら情報交換などを行うべき間柄だ」と語った。しかし、中国軍の基地建設をめぐっては、さまざまな臆測が飛び交っている。
 中国軍は昨年11月、ジブチで火力演習を実施した。
 対戦車装甲車両も加わり、砲弾も発射された。軍幹部は中国英字紙チャイナーデリーに「戦闘能力を確かめ、現地情勢への適応能力を高めることが目的だ」と述べ、軍備増強との見方を否定したが、自衛隊関係者は「基地建設の理由が中国のいう通りであればなぜ実弾を使った軍事演習が必要
なのか」と首をかしげた。
 アフリカで獲得した膨大な天然資源を中国に運び込むため、ジブチ周辺の航行の安全を確保するとの主張は一見理にかなっている。
 実は自衛隊の活動拠点に隣り合うように、米軍のレモニア基地がある。基地は米軍がアフリカに有する唯一の常駐施設。中国軍の基地とは車で30分の近さだ。
 欧米メディアは中国軍が盗聴やドローン(小型無人機)によって、米軍基地の様子を探ろうとしていると疑う。長期的には、スエズ運河に通じるこの海域一帯で軍事的影響力を強化するのではーとの観測もある。
 中国軍系シンクタンクの同研究員は「周辺地域に対する影響力も、国際社会での中国の発言権も大きくなる。イエメン、オマーン、ケニアでも基地の建設を準備している」と指摘した。
 そうした状況は、米国が日本、インドと「自由で開かれた海」を目指すインド太平洋戦略と相いれない。東アフリカと歴史的に結びつきの強いインドや米国と連携を強める日本にとっても、ゆゆしき事態となる。
      ◇
 ジブチは中国の習近平政権が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の欧州やアフリカヘの玄関口。】帯一路のルートに沿って、パキスタンやカンボジアなど、各地で水が入り込むように影響力を広げる中国の策略を探った。

◎要衝の小国 米中基地が近接
港湾、鉄道中国主導でインフラ整備
 ジブチはスエズ運河に至る紅海の南の入り口に位一置する。インド洋と地中海、いわばアジアと欧州の懸け橋であるアデン湾は、世界の船舶の3割が通過するといわれる要衝に当たる。
 ほかにアデン湾に面する国は、内戦が続くイエメンと、イスラム過激派が暗躍するソマリアだ。沈静化の傾向にあるものの、海賊の商船襲撃が続き、国内情勢が安定している国はジブチしかない。
 四国の1・3倍程度の小国に、米中が基地を置く理由の一つはここにある。

 ジブチ市街に近い米軍のレモニア基地には、海軍主導の4千人余りの人員が配置されている。米軍はここを拠点に、中東・アフリカのイスラム過激派に対して、ドローン(小型無人機)を活用して反テロ作戦を展開している。
 一方、中国軍の基地にも数千人が駐留するとみられている。基地に入ったことがある現地男性(29)によると、中の施設は9割がすでに完成している。残る1割の建設にジブチ人が従事しているという。
 「軍服姿の中国の軍人が多数活動している。基地の外周に車が止まったら、30秒もしないうちに警備担当者が数人飛んでくる」。厳しい警戒態勢は、地元の人々も近づくことをためらうほどだ。
 中国の「一帯一路」と、その対抗軸として日米印が連携する「インド太平洋戦略」が交錯するジブチ。至近距離に出現した中国軍の基地について、米紙ニューヨークタイムズは「ライバルのアメリカンフットボールチームが隣り合う練習場を使うようなものだ」と懸念する専門家の談話を紹介している。

 ジブチの国内総生産(GDP)は2015年で約17億ドル(約1900億円)と推定されている。欧米メディアによると、中国はジブチの経済改革のため、実に10億ドル以上を貸与する方針を示している。
 1人当たりの国民所得は推定約1800ドル(約20万円)にとどまる。市街を離れれば、荒れ地の上にトタンやシートで造られた粗末な家が並んでいる通りもある。
 中国はこの国でエネルギー開発などを手がけるほか、基地に隣接するドラレ港の開発にも関わっている。街中では「中国鉄建」 「中国土木」などの中国企業のロゴがいくつも目に留まる。
 「中国人はここにたくさん住んでいる」。中国雑貨の店や中華料理店が入った低層ビルの前に通りかかると、タクシー運転手が指さした。
 中国は経済支援でインフラ整備などを進め、雇用を創出していると主張する。
ただ、その恩恵を受けるのはジブチの人々ではない。送り込まれた中国人が仕事も奪ってしまう。アフリカにおける「中国式外交術」は、ジブチでも踏襲されている。

 ジブチと隣国エチオピアの間では昨年、中国主導で鉄道が建設された。内陸国のエチオピアの総貿易量の大半がジブチ経由とされる。
 将来、この鉄道をセネガルまで延長し、アフリカ大陸の東西を結ぶ「大動脈」にする計画もささやかれている。
 「中国が造った道路も建物も完璧だ」
 「中国が来たおかけで経済がよくなる」
 ジブチ市街で話した大学生たちは一様に、中国を歓迎し、警戒感はみじんも感じられない。
 中国軍基地の土地賃借料は年間2千万ドル(約22億円)という。数年前に跳ね上がった米軍の賃借料の6300万ドル(約70億円)の3分の1以下に抑えられている。
 こうした優遇ぶりからは、ジブチ政府もまた、隠された思惑に気付かず、中国の”浸入”を許していることがうかがえる。

ジブチ関連3
ジブチ関連2
ジブチ関連1
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