【共産党研究(1/2/3)】

【共産党研究(1)】 2017.5.9  産経新聞

日本共産党の「日米安保廃棄」「自衛隊解消」…「軍事力を忌避」では北朝鮮問題は解決できない 筆坂秀世

 シリアへのミサイル攻撃を行ったドナルド・トランプ米政権が、北朝鮮への圧力を強めている。トランプ大統領は4月6日、安倍晋三首相との電話首脳会談で、北朝鮮の核・ミサイル開発への対応として、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べ、軍事力行使をも選択肢とすることを表明した。(夕刊フジ)

 これはレックス・ティラーソン米国務長官が3月17日、韓国を訪問した際、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動を起こさない限り、対話には応じないというオバマ前政権の「戦略的忍耐」政策の終了を明言したように、対北朝鮮への対応を転換するものである。

 日本共産党も「戦略的忍耐」には批判的なようで、志位和夫委員長は「その間に、北朝鮮は、核兵器・ミサイル開発をどんどん進めてしまいました。結果を見れば、この方針が失敗だったということは明らかです」(2月19日)と記者団に語ったという。

 ただ、「すべての選択肢がテーブルの上にある」というトランプ政権の方針に対し、志位氏は13日公表の談話で、「米国トランプ政権が、北朝鮮に対する軍事力行使を公然と選択肢とし、軍事的威嚇を強めていることは、きわめて危険な動きである」と批判した。

 さらに、「米国は、国際社会と協調して、経済制裁の厳格な実施・強化を行いながら、北朝鮮との外交交渉に踏み切り、外交交渉のなかで北朝鮮の核・ミサイル開発の手を縛り、それを放棄させるという選択肢こそとるべきである」と、軍事力行使を選択肢から外せと主張している。

 他方の北朝鮮は、「金日成(キム・イルソン)主席の生誕105周年」を祝う軍事パレードに、ICBM(大陸間弾道ミサイル)まで登場させた。弾道ミサイルも次々と発射し、「6回目の核実験」の準備も進めている。

 核と弾道ミサイルは、金正恩(キム・ジョンウン)体制の中核である。もちろん外交交渉も必要である。だが、最初から軍事的圧力を除外しては、北朝鮮を外交交渉の場に引きずり出すことも不可能であろう。

 そもそも、「軍事的圧力」と「外交交渉」は矛盾するものではなく、車の両輪である。

 共産党は現在、「日米安保廃棄」「自衛隊の解消」を掲げている。在日米軍も、自衛隊もいない日本ということだ。社会党が以前、「非武装中立」論を掲げていたが、それとまったく同じだ。

 かつて共産党は「中立・自衛」論だった。軍事同盟には入らないが、自前の自衛力は持つというのが共産党の安全保障論だった。それが軍事力を忌避するようになった現在では、安全保障論を持たないという無責任な政党に変質してしまった。

【共産党研究(2)】
日本共産党はまだ朝鮮労働党や金正恩委員長との関係正常化を目指しているのか 正直に話してほしい 筆坂秀世

 共産党と北朝鮮の朝鮮労働党は、もともとは友好関係にあった。だが、1983年、ビルマ(現ミャンマー)のラングーン(現ヤンゴン)で、公式訪問中だった韓国の全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領一行に爆弾テロを仕掛けたことをめぐり、朝鮮総連と論争になった。北朝鮮は「野蛮な覇権主義」だとして、83年以降、関係を断絶してきた。(夕刊フジ)

 だが、98年、中国共産党と32年ぶりに関係正常化を果たした当時の不破哲三委員長は、次は朝鮮労働党との関係正常化を模索していた。

 2002年8月、不破氏や私が訪中した際、最初に会談した中国共産党の戴秉国中央対外連絡部部長に対し、不破氏が北朝鮮の事情や金正日(キム・ジョンイル)総書記はどういう人物かなどと質問したことにも、北朝鮮への関心の深さが現れていた。ちなみに戴氏は、正日氏について「クレバー(賢い)だ」と回答した。

 北朝鮮との関係正常化に前のめりになった不破氏は、拉致問題で失策を犯すことになる。

 不破氏は、北朝鮮による犯行とみられていた拉致について、「疑惑」に過ぎず、「(北朝鮮の犯行と)証明ずみ」ではないとして、当時、行われていた日朝国交正常化交渉から拉致問題を外せと要求していた。

ところが、02年9月、小泉純一郎首相の電撃訪朝があり、正日氏が「北朝鮮特殊機関の一部」の犯行と認めた。これに慌てたのが不破氏である。“まさか特殊機関が関わっていたとは分からなかった”と弁解したが、独裁国家に特殊機関が存在していることは常識だ。

 この弁解のために当時開かれた党の会議で、不破氏は拉致犯罪を「国際犯罪」とは呼ぶが、「国家犯罪」とはついに呼ばなかった。拉致犯罪を正日氏の責任ではなく、特殊機関の一部の責任に矮小(わいしょう)化するためである。

 朝鮮労働党との関係正常化をあきらめてはいなかったからだ。

 事実、05年5月の朝鮮総連50周年には不破氏が出席し、ここでもあいさつで「拉致協議前進のカギは『特殊機関』の問題の解決にある」と述べている。

 この問題をめぐって共産党から除籍された元「赤旗」平壌特派員の萩原遼氏は「朝鮮総連は紛れもない拉致の下手人」だと指摘するとともに、無原則に朝鮮総連と和解し、総連大会で祝辞を述べている不破氏らの方こそ規律違反を犯していると指摘している。

 北朝鮮の「野蛮な覇権主義」は悪質化しており、この批判は正鵠(せいこく)を射ている。総連60周年にも党幹部を参加させた共産党は、まだ朝鮮労働党や金正恩(キム・ジョンウン)委員長との関係正常化を目指しているのか。正直に語るべきだろう。

 【共産党研究(3)】
「赤旗」記者らが追及チームに 日本共産党のスキャンダル追及は民進党とここが違う 筆坂秀世

 産経新聞とFNNが4月15、16日に行った世論調査が興味深い。政党支持率の前月比で、民進党が1・8ポイント減の6・6%と、昨年3月の結党以来最低だったのに対し、共産党は1・1%増の4・9%になっている。両党の支持率の差は、わずか1・7%でしかない。(夕刊フジ)

 この結果について、産経新聞は、これを従来の支持層であった無党派層が戻っておらず、一部は共産党に流れていると分析している。

 学校法人「森友学園」問題の追及で、共産党が大いに目立ったことは間違いない。本来、入手しがたい資料を次々と暴露した。鴻池祥肇(こうのいけ・よしただ)参院議員事務所の「陳情整理報告書」や、籠池(かごいけ)泰典・森友学園理事長(当時)が首相夫人付政府職員にあてた手紙などが、それである。

 イラだった麻生太郎副総理兼財務相が、共産党議員の追及に対し、「偉そうに人指さして…」と答弁して物議を醸したものである。他方、民進党はこうした資料をほとんど入手できなかった。

 ここに共産党と民進党の差がある。

 共産党の場合、こうした問題が発生すると、議員と秘書、「赤旗」記者などを集めてプロジェクトチームを結成し、チームで調査し、情報を一元化する。チームとして追及する材料、テーマなども決める。民進党が衆院厚労委員会で、介護保険改正案の審議中に森友問題を取り上げ、与党の採決を誘発したが、こんな愚かなことはやらない。

ただはっきり言うが、こうした疑惑やスキャンダルの追及は、実は選挙には結びつかない。かつて「首相の犯罪」と言われ、田中角栄元首相が逮捕されたロッキード事件があった。当時、私は秘書として、この追及のためのプロジェクトチームに加わっていたが、訪米調査など間違いなく共産党の追及が群を抜いていた。

 だが、次の衆院選では惨敗を喫した。有権者は、ロッキード事件に高い関心を持っていたが、同時に自分の生活とは直結しない問題だったからだ。

 今回の世論調査で、安倍内閣の支持率は1・9%増えている。自民党の支持率は4・5%も増えている。共産党の支持率の増加は、民進党が減った分の一部だということに過ぎない。

 確かに、8億円もの値引きで国有地が売却されたことに、国民が憤ったことは間違いない。だが、その売却額で国が買い取ることに決まった。森友学園そのものも民事再生法を申請するまでになっている。国会での追及も、もはや収束の時期を迎えている。森友問題の追及が売り物だからといって、いつまでも拘泥していると足元をすくわれることになると警告したい。

 ■(ふでさか・ひでよ) 1948年、兵庫県生まれ。高校卒業後、三和銀行に入行。18歳で日本共産党に入党。25歳で銀行を退職し、専従活動家となる。議員秘書を経て、1995年に参院議員に初当選。共産党のナンバー4の政策委員長を務める。2003年に議員辞職し、05年に離党。評論・言論活動に入る。著書に『日本共産党と中韓』(ワニブックスPLUS新書)、『野党という病い』(イースト新書)など。

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