「永遠のゼロ」①感動と憤りの一冊

百田尚樹氏については第10回本屋大賞を受賞した「海賊と呼ばれた男(上下)」の著者で、最近メディアによく出ており、スジの通ったコメントをする人だな程度の知識しかなかったが、私は590ページの大作を感動と憤りに打ち震えながら一気に読んでしまった。
我々が戦史研究をするときにいつも感じるのは勝因・敗因については多角的に分析し、教訓事項を導き出すのが常であり、指揮官の統率力については殆ど批判を許さない雰囲気がある。

 わたしはこれに関していつも不満であった。
戦闘に負けた最高指揮官が更迭または降格されたとか、敗戦の責任を取って切腹したという話は寡聞にして知らない。
しかし百田氏は私たちが日頃不満に思いモヤモヤしたものを、生き残った特攻隊員が吐露する形で完膚なきまで批判している。
私は特攻隊員ばかりではなくこの戦争に参戦した兵士には深甚なる敬意を払うものであるが、兵士を無駄死にさせた指揮官や高級参謀には激しい憤りを感じている。

 よく日本人は韓国人を夜郎自大にして事大主義者と批判するが、終戦直後は、
・戦前と打って変わって米軍に媚を売る国民、
・恥ずかしげもなく急展開してGHQの手先になり愛国心を持つことは罪悪であるとしたマスコミと教育界、
・日本は素晴らしい国であると主張した航空幕僚長を呼び捨てにし、クビにしたトキの総理大臣、
・未だにキレイごとのお題目ばかりとなえて靖国神社に参拝もできない政治家たちが日本の主流を占めており、
・外国からの理不尽な要求に対して何も言えず、事なかれ主義に徹した政治家・高級官僚はモウケ主義の財界とつるんで大きな力を持っている。
今まさに寄らば大樹の蔭的な日和見主義がまん延していると言える。
これでは韓国ばかりを批判できないのではないか。
この本は男性ばかりではなく女性にも是非読んでもらいたい一冊でもある。
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「永遠のゼロ」② それでも日本人か!!!

それでも日本人か!!!

関大尉 さぞかし無念でありましょう
 シベリアで強制労働に従事させられた57万5000余の日本人の収容所の多くは酷寒の地にあり,栄養・衛生状態が劣悪なうえ高度な労働規準(ノルマ)が課されたため多くの死者・病者を出した。収容所内での私的制裁や〈民主運動〉もひろがり,〈暁に祈る〉〈吊し上げ〉などが行われたという。
これは何を意味するかといえば、同じ民族でありながら同胞を裏切って強者であるソ連側につき同胞に対し吊るし上げをやり、支配者側に媚を売って、自分の心証を少しでもよくしようとする浅まし行為であった。引き揚げ時においても「天皇島上陸」と称し代々木の共産党本部まで行進したという。そんな日本人を信用できますか。

 戦時中は軍の命令で散華した関大尉は軍神として日本中から誉めそやされていたにもかかわらず、戦後一転して戦争犯罪人扱いされ、母親は息子の墓をつくるのも許されなかったという。こんな不条理な話がありますか。
政府の命令で軍に召集され、武器を持って戦った軍人を戦争犯罪人扱いをし、戦死したあとも政府から公式にお参りもされず、戦争中は煽りにあおった朝日新聞・NHKをはじめとするマスコミが、当時国家として存在もしていなかった中国・韓国の情報戦略に乗せられて国を売る行為に熱中している日本はおかしいとは思いませんか。
これが本当に武士道の国なのか・・・。
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「永遠のゼロ」
第7章 狂気 344ページ
 関大尉は軍神として日本中にその名を轟かせた。関大尉は母一人子一人の身の上で育った人だった。一人息子を失った母は軍神の母としてもてはやされたという。しかし戦後は一転して戦争犯罪人の母として、人々から村八分のような扱いを受け、行商で細々と暮らし、最後は小学校の用務員に雇われて、昭和二十八年に用務員室で一人寂しく亡くなったという。「せめて行男の墓を」というのが最後の言葉だったという。戦後の民主主義の世相は、祖国のために散華した特攻隊員を戦犯扱いにして、墓を建てることさえ許さなかったのだ。関大尉の妻は戦後、再婚したと聞いている。

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